貧困というネガティブ思考のスパイラルを断ち切る一つの方法
 貧困から脱出する効果的かつ具体的な方法というものは思いつかない。
ただし貧困がもたらす「ネガティブ思考のスパイラル」を断ち切る方法については、少しだけ思いつく。

僕自身も貧困から脱出した経験を持ち、ネガティブ思考のスパイラルを断ち切った経験も持つが、残念ながら僕の貧困からの脱出体験は誰の参考にもならない(単に婚約を契機に心機一転、就業態度を改めただけなので)。

しかしネガティブ思考のスパイラルを断ち切る方法に関しては、以後も自分自身のために繰り返し用いている方法であるし、後々になってカウンセリング技法としても確立していることを知った方法なので、ここにまとめて置くことで誰かの役に立つかもしれないと思ってアップしておきます。

人は、お金があればあるだけ使う。
この分岐点はどの辺なのか? 未体験なので想像だけど年収2千万円くらいからなら好きなだけ使っても勝手に貯蓄が出来そうな予感がする(ただしギャンブル出費は考慮外)。

反対に、収入がいくらまで減ったら貯金は絶対不可能になるのだろう。
こっちは色々なケースを体験しているが、年収100万円ならささやかながらも貯蓄できることは体験済み。しかしこれが年収90万ならどうなのだろう? 80万なら絶対不可能なのだろうか?(ただし栄養失調になるほどの節約は考慮外)

僕のポリシーというか信念として、負のスパイラルから逃れるための方法として、とにかく何でもいいからポジティブな結果を残せるルールを考える、というものがある。
困った時は「あたらしいルールを一つ作る」というもの。本来はこれと一緒に古いルールを一つ捨てた方がいいのだけど、ネガティブ思考のスパイラルに陥った状態で、古いルールを捨てることは困難というか、そもそもそれが出来ないからネガティブ思考のスパイラルに陥ってる訳なので、ここでは取り上げない。

ただしその新しいルールは具体的であること。目に見えたり触れて判ったり、継続した結果が客観的にも確認できること。

その一例として僕が推奨するのが「穴あきコイン貯金」。
穴あきだから500円でも50円でも、5円でもいい。なぜ穴あきコインかというと、これら5のつく硬貨が財布の中に複数残ることがあまりないから。つまり同じ貯金でも毎日の義務にはならず、経済的にも精神的にも負担感が軽減されるから。

ただ目的が「生活に潤いをもたらすため」であった場合、500円貯金でないと現実的にはかなり難しい。だから僕が穴あきコイン貯金を勧めるのは、生活のためというより負のスパイラルにくさびを打ち込む切っ掛け作りとしての5円玉貯金。
たしかに5円貯金は100回入れてもたったの500円。しかし意味があるのはその額ではなく「自分は100回もポジティブな気持ちになったんだ」という新たなる認知との出会いにある。

この記事を書く切っ掛けになったのは以下のツイッターまとめ。

「底辺から這い上がって語る貧乏 都会とカップラーメン」

貧困とは負のスパイラルであり、そもそも能動的な変化に転じられないから貧困なのであるという体験と考察について、反論することは何もない。

しかしいくら貧困でも、生活費0なら餓死するか保護されるかの段階なわけで、この段階の人に対して僕は何も言えないし、生活保護だろうが仕送りだろうが小遣いだろうが、とにかく額に関係なく使える生活費が入ってくるなら(残っているなら)、この5円貯金は実行可能なのではないだろうか。
何しろ思いついたら財布の中をさぐって、5円玉があったら近くの空き箱に放り込むだけ。

そしてまた、ふと思いついたら空き箱の中を覗いてみる。
貯まっているのが何枚でもいい。何枚であってもそれはあなたが現状を変えようと主体的にポジティブに行動した結果。
何も出来ない、何も変わらないと信じ諦めていたあなたに出来た、確実な行動の結果。
その結果をしっかりと確認して、もう一つ新しいルールを追加してもいい。古い(止めたい)ルールを思い切って止めてみるのもいい。
とにかく「自分にも新しいことが出来た」という気持ちとイメージをしっかりと思えておこう。

例として穴あきコイン貯金を取り上げたけど、実行するのは何だっていい。
ポイントはとにかく負担の少ないこと。心理的にも肉体的にも経済的にも。簡単なことでも累積されれば目に見えたり形として残るから。
ただしそれが何なのか、何が良いのか自分一人じゃ分からなかったりするから、みんな困る。

だから他に思いつかなかったら、今回紹介した5円玉貯金を試しに始めてみよう。
直ぐにやめちゃってもいい。あとお金に困ったら使っちゃってもいい。
いつやめても実害がなく、必要な時に直ぐ使っちゃえるところが、実はこの5円玉貯金のもっとも優れた点なのでした。







| onai shigeo | 自分でできる技法 | - | - | - | - |
悪いのは誰か?
失敗が続いて「自分ってダメなヤツだなー」とつぶやいてしまった経験はありませんか?
絶対にそんなことを考えてはいけない・・・ということはなく、いつまでそういうネガティブな気持ちを引きずらなければ、意味なく自惚れて慢心し続けるより健康的なのではないかと考えます。
あくまで「たまには」という条件付きですが。

しかし場合によっては「ダメな自分」が強化されてしまうことがあります。
「去年も自分はダメだと思った。思い出してみるともうずっと何年も自分をダメなヤツと思っている。だから自分は本当にダメな人間なんだ」と。

実際は第三者が「あなたはダメな人間である」と認定したわけではなくて、自分でそう思い詰めているだけなのですが、そもそも物事の捉え方(認知)が強化された結果なので、簡単に変えられるものではありません。

こういうケースに対しアプローチの仕方はいくつかありますが、今回は「外在化」について考えてみましょう。

「外在化」とは、問題と人物を分けるという手法です。
これはそもそもコーチとクライアントの関係性に起因する考え方で、「問題とクライアントを分けられなかったらコーチングは成立しない」とも言えます。
どういう意味かというとコーチングは、クライアントに如何にして問題を客観視されられるかが重要だからです。
「人と上手に話せない」と訴えるクライアントに「もっと積極的に取り組もう」とアドバイスしても何の解決にもなりません。「もっと積極的に」という言葉は、まさに「口べたなクライアント」という人物にフォーカスしてしまっているのです。
したがってコーチングそのものが実は「外在化」に成り立っているともいえます。

さてでは、具体的な技法としての「外在化」とはどういうものでしょうか。
繰り返しますが外在化では人物から問題を取り出して「外」に出します。
例えば
「あなたがダメ」ではなくて
「問題があなたをダメだと思わせている」となります。

さらに「問題なのはダメな結果であって、あなたがダメなのではない」
「ダメな結果に遭遇したときは誰だって落ち込むけど、あなたの人生の全ての瞬間が常にダメなわけではない。と言うことは、たまに「ダメな自分」と思い込ませるレーザー光線みたいなものにあなたが襲われてしまうって感じですよね?」
言葉としてはこうなり、まるで冗談を言っているように感じられるかもしれませんが、このようにして「自分はダメだ」という思い込みを「客観視できる問題として切り離す」ことがとても重要なのです。
この切り離しが解決への第一歩となります。
したがって、このようにセッションを続けます。

(1)ニックネームをつける
「その、たまに襲ってきてあなたを「自分はダメだ」と洗脳する憎たらしいヤツに何か名前を付けてみませんか?」

(2)生態を明らかにする
「そいつは、どう言うときにやってきますか?」
「襲われる場所はいつも決まってますか?」
「何をしているときに襲われますか?」
「誰といるとき、もしくは一人でいるときですか?」

(3)被害状況を明らかにする
「一番被害を受けているのは誰ですか?」
「誰でも被害者になりますか?」
「どの程度の被害ですか?」

(4)嗜好を明らかにする
「そいつの好物は何ですか?」
「そいつが苦手とするのは何ですか? どういう状況なら絶対に出てこないと思いますか?」

次回はこの外在化について「ダイエットしたいのにどうして間食が止められない」という事例を紹介します。
| | 自分でできる技法 | - | - | - | - |
自律訓練法
対人援助を仕事としていながら実は、ボディーワークが苦手です。
特にエクササイズが好きではなく、わたしが講師をするコーチングセミナーでは、少しリラックスが必要だなと感じると、エクササイズ(背伸びや首回し)ではなく小休憩を選んでしまいます。

ずっと、このままではいけないかなーと感じていました。
が同時に、自分が好きでないことをセミナーでやらされては、受講者はもっと迷惑だろうなあとも思うので、なかなか取り入れられずに今日に至ってしまったのです。

しかしながら、唯一取り入れているボディーワークがあります。
それが「自律訓練法」です。
これはとてもためになります。

世の中にはいわゆる「あがり症」の方が少なくなくて、こういう方からコーチングを依頼されることも少なくありません。
彼らは一様に真剣で動機付けもはっきりしています。
が、コーチングでは具体的な行動を促すことが多いので、そもそも彼らはその具体的なアクションを苦手としているわけですから(具体的な行動に移せないから困っているわけです)、「ではさっそく明日からやってみましょうか?」と促しても、実行に移せないことが少なくありません。

この場合、まず必要なのが「平常心」です。

初対面の人とうまく話せないという人に「話しかけても問題や災難はおこらない」と説明すれば、理解はできるのだけど、実際には一歩が踏み出せない。
それは簡単に言ってしまうと緊張状態にあるからです。
だからこそ、平常心を自ら作り出せるようになれば、いざというときにパニックに陥らないで済むのです。

自律訓練法は、この精神安定にとても役立ちます。
自律訓練法の一般的定義は「不安や緊張の緩和、自律神経系の働きのバランスを回復させ、心身の安定に有効な心理的、生理的に自己治療法」です。
実際、カウンセリングの現場では広く利用されています。

体験してみると、本当に体が温かくなったり(そう感じるのではなく実際に体温も上昇します)、眠くなるほど心身ともにリラックスしていることが実感できます。
ワークショップなどの集合研修で寝てしまった人もいるくらいです。

やり方はとても簡単で(ただし最初は指導者の元で受けるのが望ましいです)、一回5分程度、体をリラックスさせた状態で、自分の体をだんだんに自覚しつつ、「腕が重い」や「両足が温かい」など暗示をかけていくものです。
この訓練を繰り返していくとやがて、言葉によって体や心の状態をコントロールすることができるようになります。

ちなみに単に疲れやすいとかストレスでまいっているという方にも有効です。
興味を持たれた方は、ネットに多くの情報がありますので検索してみてください。

推薦図書は「佐々木 雄二著:『自律訓練法』(ごま書房)」

尾内のALIVEコーチング研究所でもご相談に対応しています。
| | 自分でできる技法 | - | - | - | - |